問題だらけの女性たち

問題だらけの女性たち

2021年7月24日

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「問題だらけの女性たち」ジャッキー・フレミング 河出書房新社

ミカンさんが教えてくださった本。ミカンさん、ありがとうございました。

19世紀のヴィクトリア朝時代の、問題だらけの女性観の絵本。

かつて世界には女性が存在していませんでした。だから歴史の授業で女性の偉人について習わないのです。男性は存在し、その多くは天才でした。
 
      (引用は「問題だらけの女性たち」ジャッキー・フレミングより)

から始まる。女性は頭がとても小さいので刺繍とクロケー以外は何も出来ないし、外に出すとろくなことにはならなかった。男性を褒め称えるのだけが天職だなんて言った人もいる。そんな風に、ダーウィンが、ジャン=ジャック・ルソーが、クーベルタンが、ラスキンが、様々なことを言った、と書かれている。

キュリー夫人が、素晴らしい科学的な成果を上げながら、女性であるがゆえにどんなに苦労したかを「キュリー夫人伝」で読んで、ノーベル賞受賞者ですら、こんなにひどい差別にさらされていたのか、と驚愕したのを覚えている。

伊藤詩織さんについて、レイプ犯の山口氏が「性被害当事者が、たとえばこういう記者会見の場で笑ったり上を見たり、テレビに出演してあのような表情をすることは絶対にないと証言してくださった」とかたった愚かさを思い出してしまった。山口氏も、問題だらけの女性観を持っていらっしゃるとお見受けする。私達は、彼を絶対に許さない。

2019/12/29