旅のうねうね

2021年7月24日

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「旅のうねうね」 グレゴリ青山 角川グループパブリッシング

「マダムGの館 月光浴篇」に引き続き読んだグレゴリ青山。この本は久々の旅マンガだ。やっぱりグレちゃんの旅マンガはいいなあ。

最近の旅から、20年前の旅まで、色々な思い出が描かれている。
二度と行かないだろうアジアの小さな町での優しい人との出会い。
宿もない小さな、猫だらけの島でのひととき。
旅で知り合った友だちとの17年ぶりの再会。

エピソードとエピソードの間には、古い旅名人の味わいある文章が挟み込まれている。その文章の選び方にも、グレゴリのセンスが光っている。

旅はいいなあ。転勤族の私は、もしかしたら、一生、旅をしているようなものなのかもしれない。

知らない土地で出会う人。段々に馴染んで行く街。旅立ちの時。再会の日。そんなものの積み重ねで、私はできているのかもしれない。だから、グレゴリ青山の本に、ここまで惹かれるのかしら。

2012/8/9