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「菅原伝授手習鑑」橋本治 文 岡田嘉夫 絵 ポプラ社
都民歌舞伎半額鑑賞会という催しがある。東京都の広報誌で知った。はがきで申し込めば、抽選で半額で歌舞伎が見られるのである。なんというありがたい企画。というわけで、昨年は半信半疑で夫と私の名前で申し込んだら、なんと、歌舞伎座と浅草歌舞伎と二つ当たってしまって大喜びであった。
今年も手ぐすね引いて待っていたら、ちゃんと広報で募集があったのではがきを出した。すると、今年は年末の歌舞伎座が、これまたちゃんと当たったのである。今回の演目は「菅原伝授手習鑑」。歌舞伎としてはポピュラーな演目だが、テレビの舞台中継などでちらっと見たことがあるだけだ。知ったかぶりしないで、ちゃんと予習していこうっと、と文献を探したら、絵本が出ていてありがたい。橋本治の文に、岡田嘉夫の華麗な絵。でも、華麗過ぎて文章がちょっと読みにくいのが難点である。おお、菅原伝授手習鑑ってこんなお話だったのね。よく考えてみたら、この絵本、昔読んだことがあったような。きれいだけど、ストーリーは結構こんがらがっていて、これは舞台で見ないとわからないわ～、なんて当時思ったのを思い出した。いやいや、絵本で読んでからじゃないと舞台、分からないわ～、と思う今の私。どっちもわがままである。
いずれにせよ、予習はすんだ。後は、観るだけである。年末の糞忙しい中、しかも、娘が受験真っ盛りの中、いそいそと歌舞伎座に行く悪い母である。許してくれい。
2016/11/27