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「足利義満 公武に君臨した室町将軍」 小川剛正 中公新書
正直に言いますと、引越し期限が近づいていて、とにかく読まねば!と読み飛ばしてしまったので、細部までちゃんと読み込んでません。もっと時間がある時に読みたかったとしか言いようが無い。東京の図書館で借りて読み直さねば。
足利義満って、天皇になろうとして横暴を極めた人という印象があるのだけど、そんなことはない、とこの本はていねいに説明している。義満に関する史料は結構たくさんあって、ちゃんと調べるとかなり詳しいことが分かるのね、とこの本を読むとわかる。ってか、あー、もっとちゃんと分かるはずなのに、ちゃーっと読んじゃったから、どうもそうみたいだったわ、としか言えなくて悔しい。
天皇になろうとはしてなかったけど、上皇と同じような働きはしていたわけで、それだけでも当時の貴族社会にとっては衝撃的な人物だったことは間違いないのよね。
それにしても、足利義満、正夫人以下女房を二十人以上持ちながら、配下の妻を略奪したり、人の奥さんに手を出しまくってたらしい。手を出された方も、自分の夫の有利になるようにいろいろ謀ったりしていて、なんとも恐ろしい世界ですなあ。・・・ってとこばかり詳しく覚えてる私ってば。
いやいや、歴史好きにはたまらなっく面白い本ではあります。
それにしても、源平から義朝あたりはよくドラマになるし、信長秀吉家康も常に脚光を浴びるというのに、なぜ、室町幕府はドラマや小説になりにくいんだろう。やっぱり天皇に対してややこしい部分があったからなのかしらん。誰か義満を主人公におもいっきり面白い小説を書いてくれないかしら。
2013/3/23