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「おしっこちょっぴりもれたろう」ヨシタケシンスケ PHP
ヨシタケシンスケを手当たりしだいに読むキャンペーンの一環である。
主人公は、おしっこをする前かした後に、ちょっぴりもれて、いつもお母さんに叱られる。ほんのちょっぴりだけで、ズボンを履いたらわからないし、しばらくすると乾く。お母さんに見つかるとまた叱られるから、乾くまで、彼は冒険に出る。外から見たらわからないけれど、本当は同じ様にちょっぴりもれている人がいるかもしれない。だから、仲間を探す。すると、もれてはいないけれど、ちょっぴり何かに困っている人に、たくさん出会う。
そういえば、私もちょっぴりもれたろうだったな、と思い出す。私は、ずいぶん長いことおねしょをする子であった。大量に、ではないのだが、ちょっぴりもらすのである。なんでだろう、と自分でも不思議だったし、母も困っていた覚えがある。いつの間にか治ったけどね。
外から見えないけれど、実はちょっと困っている人は、いっぱいいる。そういう人達への共感のエールのような絵本なのかも知れない。
2020/10/14