きのう何食べた?15

2021年7月24日

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「きのう何食べた?15」よしながふみ  講談社

8月に読んだ14巻から待つこと半年ちょい。出ましたねー、最新刊。

最近読む本がどれも老人問題に傾くなー、と言ったら、夫が、それが世の中のニーズだし、受け手が求めているからね、というようなことを言った。たしかに老人人口は増えているし、読み手にとって切実な問題がそこにあるのだろう。書き手も年を取っていくし。読書人口って老齢化しているのかね、という話になり、そりゃ若い奴らはスマホばっかり見てるからなあ、と夫が言い。

あんなにスマホで文字を見ているのなら、本を読みゃあいいのに。スマホで追っているのは、どこへ行ったとか、何を食べたとか、ほら、これかわいいでしょ、インスタばえ、とかばっかりでしょ。本を読めよ。本の中にはもっとずっと楽しいことがたくさん載ってるのにさあ。などとグチグチ言う、私はおばさんである。

老人問題は、今までそれほど深められてきた問題とは言えないので(「恍惚の人」があるやないか!と自分ツッコミ)また掘り下げられる部分が広く深く残されているということもある。未開の開拓地がたくさん残されている分野でもあるのかもしれない。

と、どんどん漫画からはなれてしまったが、この15巻では、いよいよシロさんのご両親の老後の生活問題が浮き彫りになる。ケンジの親も、最終場面で登場する。だよなあ。そういう年だもの。

シロさんは、子孫は残せないけれど、ちゃんとシロさんの名前を継承する子どもが登場して、それにはほろっとする。そういう温かみがいいなあ。

この漫画は、レシピ本としても結構役に立つ。ゼンマイの水煮なんて私、料理したことなかった。今度、チャレンジしてみよう。

ドラマ化されるんだねー。見ようかなあ、どうしようかなあ。キングダムの実写(大沢たかおの「王騎」に笑った!)といい、これといい。いい漫画はどんどん映像化されるなあ。

2019/3/24