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「ぐうたら上等」中野翠 毎日新聞出版
「この素晴らしき世界」以来の中野翠さん。毎年、この季節には彼女の本を読む。昨年一年間に何があったかを振り返りながら。「サンデー毎日」連載コラムの昨年分をまとめた本が、毎年この時期に出るからだ。以前は板尾日記も一緒に読んでいたけれど、板尾さんは日記をやめてしまって残念。中野さんはやめないでね。
今年も相変わらずオードリーが褒めてあって嬉しい。野坂昭如の死を悼み、ぴんから兄弟に今頃はまる。荒木一郎のコンサートに感激し、伊達公子の離婚にがっかりする。どれもわかるわかる、と思う。「私が愛する喫茶店」の話題で御茶ノ水のレモン画翠が出てきたのは嬉しかった。
昨年は、私にはかなりハードな一年だった。それをこの本を読みながら振り返ると、まあそれでも過ぎたんだな、そんなにひどくもなかったんだな、と思えてくる。来年また中野さんの本を読みながら、私は何を思うんだろうか。
2017/5/28