せなか町から、ずっと

せなか町から、ずっと

2021年7月24日

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「せなか町から、ずっと」斉藤倫 福音館書店

 
久しぶりに読んだ児童文学。表紙の細かい柄が素敵だったので、知らない作家だったのに、借りてみた。美しい物語だった。
 
海を漂う大きなマンタの上に作られた町に住む人々のお話。風が吹くと石のようなのに、風が吹かないと羽のような、おばあさんを守った勇敢なカーテン、名前を猫に取られちゃったデイジーという女の子や、奏で方のわからない「麦の光」という楽器のお話。そして、最後に箱の中からなかなか出てこない猫、「はこねこ」のお話。
 
せなか町は一瞬、消滅の危機に見舞われるけれど、鳥のおかげで助かった。今もあるといいな、と思う。私も、せなか町にいつか行ってみたい。
 

2021/1/29