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「アンと青春」坂木司 光文社
「和菓子のアン」の続編である。ぽっちゃり系女子の主人公、アンちゃんは、学歴にも容姿にも自信がなく、かつ単なるアルバイトで人間として中身が無いとお悩み中。実は食べ物を人にすすめるのがとても上手で、温かい気持ちを持って人に接することが出来るし、間違いは反省して努力できるいい子だ。周囲からも愛されているのがよく分かる。
そんなアンちゃんを巡る人間模様。今回は暗示的な言葉がいくつもでてきて、それが何を意味するか？を追うような展開になっている。原発問題というか、放射能の問題もちらりと登場して、やっぱり3.11以降、モノを書くということはこういうことなのだ、と改めて思う。
アンちゃんはいい子だ。幸せになって欲しい。もっと自信が持てるといいのにな。生きる力って、見てくれとか、学歴とか、そんなもんじゃ測れないのにね。
2017/4/4