京都散歩 その1

京都散歩 その1

2021年7月24日

年に何回か、平日、突発的に夫が休みを取れる日がある。もちろんその分、別の日に働いてるからなんだけどね。そういう時は二人で何処かへ出かけるのが、無上の楽しみである。

今回は、雨模様の月曜日だった。晴れたら京都へ行こうね、と前日に言い合っていたのだが、この天気じゃ映画館へ「さや侍」でも見に行くかねー、なんて言ったりもしたが、どうも気が進まない。いいや、京都、行っちゃえ!と傘持ってでかけたら、これが大正解であった。

阪急河原町下車。前から一度、いづうの鯖寿司が食べたかったので、まず、祇園に行ったら時間が早すぎて開店前。がっかりしたけれど、なんでもない小道が風情に溢れている。さすが、祇園。

そこから、八坂神社を抜けて、知恩院の前を通り、青蓮院を超えて。京都市美術館に行く案もあったのだけれど、月曜日はお休みであった!!痛恨の一撃。

蹴上のあたりに、古いレンガ作りの建物。なんだろうと、写真を撮る。あとで調べたら、琵琶湖疎水を利用した昔の発電所だった。

そこから、金地院を素通りして、南禅寺へ向かう。観光客がほとんどいない!と思ったら、小さな団体さんが前に一組。三門の下で集合写真を取るのに、お仲間に間違えられて、手招きされて、笑った。

三門を抜けながら、「南禅寺は、三門も観覧できるはずだ」と夫が言うので、ぐるっと回ったら、ほんとだ、裏側に入り口がある。見落とすところだったわ。拝観料を払って、中へ。急な階段を登ると、おお!なんて高いの!見晴らしがいいことったら。高所恐怖症の私には、結構キツイ場所だったりして。

ここ、石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな」ってやった場所なんだって。知らなかった。確かに、絶景。でも、怖い私。

それから、南禅寺本坊へ。薄暗い廊下を抜けると、枯山水の庭。渋いっす。見物者は、適度な距離を置いて縁側に静かに座って観覧。雨で緑が濡れて美しい。この静寂。こんなにすいてて、ラッキー!

座敷をめぐると、寒山十得の像が置いてあって、それが生きてるみたいに表情が豊か。これ、家に持ち帰りたいわ。

本坊を、くつ下のまま歩きまわったので、真っ黒になってるかしら、と裏を見たら、きれいなまんま。そうか、お坊さんが、毎朝、広い広い廊下をお掃除なさるのね。そういえば、障子も、廊下の隅っこも、どこもかしこもきっぱりときれいだ。すごいわ。

琵琶湖疎水の流れる水路閣を通る。アーチが連なって、面白い構図。

次に、南山寺の開祖の開山塔だという天授庵へ。ここには枯山水と、池泉回遊式の二つの庭がある。枯山水、かっこいい!と思ってた私だが、水が流れこむ池に、心が踊る。水流フェチだからなあ。

寺院の拝観料が高いなんていうけれど、これだけのものを、美しく整備していつでも見せてくれるのだったら、それくらいなんでもないわ、と思う。ここ、毎日お掃除しろって言われたら、私ならごめんだわ。・・・と、俗っぽい感想を持つ私なのであった。

2011/7/6