時が滲む朝

時が滲む朝

2021年7月24日

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「時が滲む朝」楊逸 文藝春秋

「おいしい中国」が面白かったので、芥川賞受賞作を読んでみた。石原慎太郎が病欠している間に取っちゃった、って誰だかが言ってたっけなあ・・。

読んでみたら、さすがにちょっと日本語が硬かった。なるほど、と思った。内容は、「赤頭巾ちゃん気をつけて」や「白鳥の歌なんか聞こえない」を思い出すような感じ。と言って、今時、どれだけの人に伝わるんだろう・・と不安になる。

文化大革命や天安門事件の頃の色々なエピソードを思い出しながら、自分なりに味付けをしながら読むと、いろんな味わいがあるのだけれど、これだけで読むと、わりとありきたりな小説になってしまいそうな気がして。
私は、「おいしい中国」の方が好きだったな。

2011/8/8