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「還暦スタイリストエッちゃんの 誰がババアだ！」矢野悦子 小学館
学生時代、桃井かおりに憧れたことがあった。私の通う大学を舞台にして桃井かおり主演の映画が撮られたことがあった。映画の桃井かおりは、私のようなおこちゃま学生と違ってものすごく大人でかっこいいと思った。
桃井かおりのエッセイによく登場したのが、この本の筆者、矢野悦子さんだ。桃井かおりの仲間は、エっちゃんの他にも、原田芳雄とか、松田優作とかがいて、みんななんてかっこいいんだろうと思ったけれど、ずいぶん亡くなってしまったわね・・・。
タモリがデビューしたのは、それより少し前のことだけれど、デビュー直後から私は好きだった。モンティ・パイソンという番組に、アイパッチをつけて登場し、怪しげな外国語を操っていた。エッちゃんも、タモリとはその頃からのお付き合いだそうだ。
「今夜は最高！」のタイトルクレジットに矢野悦子という名前が載っているのは知っていた。桃井さんのお友達だとも知っていた。それから、初期の「笑っていいとも!」にも名前が出ていた。初期の「いいとも」は、マンネリ化してしまった今よりも、ずっととんがった番組で、結構すごかったのだ。エッちゃんは、あの頃を支えていたのだなあ。
矢野悦子さんは、スタイリストだ。今は、明石家さんまを中心に担当しているらしい。ただ、着るものを用意するのではなくて、その人の世界を作り上げるような仕事。私の好きだった番組の多くに彼女が関わっていたことを知って、彼女のセンスの良さ（と、それから私の見る目の良さ！！）を思う。
還暦なのねえ、エッちゃん。桃井さんがあんなおばさんになっちゃったんだから、そりゃそうよねえ。タモリも爺ちゃんだものなあ。
お仕事の結果しか見ていなかった人だけれど、エッセイを読んだら、お仕事通りの、きっぱりとして、それでいて気配りの行き届いた、責任感の強い、素敵な女性だとわかった。
エッちゃん、まだまだ、頑張れ。応援してます。
2011/11/13