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「鹿の王 生き残った者」上橋菜穂子 角川書店
国際アンデルセン賞受賞作家、上橋菜穂子による医療ファンタジー。いや、医療ファンタジーって名前は我が家で勝手につけたんだけどね。
エボラ出血熱の脅威が騒がれている今、この物語はタイムリーでもある。獣を媒介とした感染症を利用する人、治療し、抑えこもうとする人、罹患しながら生き延びた人。それぞれの生き方、戦いを、壮大な物語の中で描いている。
病気になったものは、なぜ自分が・・・と思うものだよね。読んでいて切なくなる。
細菌やウイルス、動的平衡などの深い知識が物語の中に生かされている。
ネタバレになっちゃうから、あんまり書けないけど、これ、読んで損はない物語だから。一気だから。
ぜひ読んでください。
2014/10/23