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「まあまあふうふう。」八千草薫 主婦と生活社
亡くなっちゃったのね。上品で、美しくて、凛としていて、可愛らしくて。こんな女性には絶対なれないだろうなあ、なれたら素敵なのになあ、と思える人だった。「やすらぎの郷」「やすらぎの道」というテレビドラマを見ているのだけれど、本当はヒロインはこの方がやるはずだった。風吹ジュンが代わりにやっているけれど、八千草さんだったらどんなだっただろう、と想像しても届かない。
この本は、八千草さんが、自分の病気がわかってからお書きになったらしいのだけれど、なんとまあ、穏やかに柔らかく落ち着いて、老いを受け入れ、楽しみ、けれど決して負けないで、周囲も気遣いながら、しっかり生きていたことかと感嘆してしまう。写真がたくさん残っていて、しわも、シミもあるし、毛量も薄くなっておられるのに、それでも本当にお美しい。こんなふうに笑える老人になれたらなあ、と心から憧れてしまった。
2019/12/29