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「アは「愛国」のア」 森達也 潮出版
森達也が、宗教の信者やネット右翼や大学生、会社員などと売国、空気、命などをテーマに語り合う。いや、語り合って入るのだけれど、議論はなんだかすれ違い、噛み合わず、結論が出ないままに(と言うか出っこないんだけどね)、次の話題へと移っていく。
私としては、もっとネトウヨ君と森さんが激論して欲しかったところなんだけど。でも、ネトウヨ君は意外におとなしく、現実ってそんなもんなんだろうと思う。森さんも、決して譲らない代わりに相手を論破なんて絶対しないし。まあ、それを目指してはいないんだろう、この本は。
何らかの「正解」を示すことを目的とはしていない。ただ、この本を読んだことをきっかけに、それぞれが、一つ一つの話題についてもう一度考えて見るきっかけになればいいな、という本だった。
帯を見たら「大激論、勃発」なんて書いてあるのね。そうかなあ・・・。
2014/12/25