エルサ・ベスコフの絵本を読む

2021年7月24日

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「おひさまがおかのこどもたち」エルサ・ベスコフ 徳間書店

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「おひさまのたまご」エルサ・ベスコフ 徳間書店

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「ちいさなちいさなおばあちゃん」エルサ・ベスコフ 偕成社

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「ペッテルとロッタのぼうけん」エルサ・ベスコフ 福音館

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「ラッセのにわで」エルサ・ベスコフ 徳間書店

地元の図書館でときどき行われる児童書の読書会に参加している。次回のテーマはエルサ・ベスコフである。エルサ・ベスコフは、8年ほど前に何冊か読んでいる。まだ娘が小さかった頃だ。懐かしい。

あの頃と変わらないのどかで愛情に溢れた美しい世界が広がっている。自然が豊かで、子どもたちは守られ、愛され、認められる世界。幸せとはこういうものだとうっとりしてしまう。

北欧の児童文学の凄いところは、子どもたちを全面的に認め受け入れるところだ。いや、北欧でもそうじゃない物語だってあるんだろうけれど、たまたま、私が読むものは、みんなそうだ。長い冬、雪に閉じ込められて、家の中で家族仲良く暖かく暮らしたいという思いがこんな温かい物語を生み出すのだろうか。

ベスコフは6歳の時に、大きくなったら絵を習いたい、特にお話の本を描きたいと思ったそうだ。祖母が亡くなり父が亡くなり、楽しかった子ども時代が終わってから、彼女は工芸学校に入って本のカバーや挿絵を描き始めた。結婚して、六人の子どもを産み育てながら、彼女は子供に向けて児童文学や絵本を描き続けた。子どもたちが大きくなっていろいろな体験を話してくれたら、もっと素晴らしい話が書けると思う、と語っている。

子どもたちに囲まれて絵本を読んでいる彼女の写真は暖かくとても幸せそうだ。私が生まれる前に亡くなってしまった人が、今でも私を楽しませ、たぶん、私の孫に当たるような人たちの心も温めてくれる。絵本って、すごい。

2016/11/9