キングダム45

キングダム45

2021年7月24日

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「キングダム45」原泰久 集英社

前回、読み落としていた最新作を読んだ。今回は人があんまり死ななくて、どちらかと言うと文官の戦いなので心穏やかに読めたような。

紀元前の昔から、人は「どうやったらみんなが平和に暮らせるか?」を追求し続けているのに、いまだにそれは実現していない。この巻のテーマは、戦乱の世を沈めるために中華統一するか、各国が協定を結んで互いを侵略し合わないか。未だに同じことでみんな知恵を絞っているのだよねえ。政(始皇帝)は中華統一を主張する。どんなに協定を結んだって、それはいつか破られるから、と。でも、統一したって、それもまた壊されるしなあ。歴史がそれを証明している。

何千年経ったって、人はずっと同じように愚かなまんまだ。先日、三内丸山遺跡を見た時に、縄文時代は身分の上下がなく、争いもなかった、と聞かされたけど、そうかなあ。やっぱり上下はあり、争いはあったんじゃないだろうか。

どうしたら、人は平和に暮らせるものかしら。生きている内にその結論を見ることは絶対にないだろうなあ。

2017/7/2