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「祈りの幕が下りる時」東野圭吾 講談社
加賀恭一郎という名の刑事が登場する。この人、「新参者」とか「麒麟の翼」とかでお会いしたことがある。彼の生育歴がわかる物語でもある。
前半、何の関係性もない様々な出来事がバラバラに提示され、それが途中から急につながりを持ち始めたと思ったら、ひゅっと一つにまとめられる。例によっての東野ワールドだ。どうなる、どうするとドキドキしながら読んだが、種明かしが始まると、やっぱり辛い。人が死ぬミステリーは苦手である。
「容疑者X」の東野さんだからなあ。そう来るのか、そうだよなあ。でも、人が死んだり殺されたりする描写はつらいよ～。夢見が悪くなる。
原発労働者の暗部も同時に描いている。社会的告発というほどではないにしろ、そういう背景を伝えるという意味合いはあるのだろうな。
もうしばらく人が殺される話はいいや。
2017/7/2