ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

2021年7月24日

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「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」
水木悦子 赤塚りえ子 手塚るみ子 文藝春秋

もう随分前に、XANTHさんにおすすめいただいた本。ありがとうございました。面白い本でした。

言わずと知れた、水木しげる氏と赤塚不二夫氏と、手塚治虫氏のお嬢さんが三人、集まって対談した本。それに、それぞれが好きな父親の漫画が少しずつ載っています。

巨匠と呼ばれた漫画家たちではあるけれど、娘から見たらただの父でもある。それも、けっこう、困った人たちだったりする。そのギャップが面白くもあり、そして、困りながらも溢れる父への愛に、胸が熱くなりもします。

赤塚さんは本当にむちゃくちゃだったんだなあ。手塚さんは、本当に漫画に一生を捧げて、それでも、子どもたちのことも一生懸命愛していたんだなあ。水木さんは、ご存命だけれど、ひょうひょうとして、とても素敵。三人とも、本当に素晴らしく偉大な方たちだと改めて思います。

偉大な父を持ってしまった娘が、父への愛情を抱えながら自分として生きるために四苦八苦している様子も伺えて、娘としての立場からも、頑張れ、とエールを送りたくなる。

良い本でした。

2012/3/16