サッカーデイズ

サッカーデイズ

2021年7月24日

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「サッカーデイズ」杉江由次 白水社

 

作者の杉江さんは、本の雑誌社の営業社員だ。私は贔屓の高野秀行さんや宮田珠己さんのトークイベントなどで司会をしたりお手伝いをしている彼をよく見かける。少年のような笑顔が印象的な人だ。
 
もともと杉江さんはサッカーファンである。小学生の娘が少女サッカーチームに入ったのをきっかけにお父さんコーチになる。メンバーのやる気を引き出し、教え、成長させる難しさや、レギュラー選びのトラブル、強権的なコーチとの関係性など、様々な問題を乗り越える姿が描かれている。その一方では弟くんがサッカーとどんなふうに関わっていくか、彼がいじめらしきものにあった時、どのようにそれを乗り越えたのか、なども描かれている。
 
杉江さんっていいやつだな、と思う。良い家族だな、と思う。
 
私はサッカー音痴で、こんなふうにサッカーという球技が大事にされていること自体には、実はあんまり共感ができないのだけれど、親として大人として子どもたちとどう関わっていくかという視点から見ると、何度もうんうんと頷きながら読めた。
 
杉江さん、うまいじゃん。

2013/12/5