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「ステキな奥さんうぷぷっ３」伊藤理佐 朝日新聞出版
「おかあさんの扉７」以来の伊藤理佐である。相変わらず、程よい力の抜け加減がいい。時々登場する夫の吉田戦車も非常にいい味を出している。ふたりともバツイチだが、よい夫婦になったなあ、とまるで母のように安心したりする。
「イトーさんは、将来さ、あとがきみたいな文章を書くといいよ」と言ってくれたおじさん編集者のお葬式に行った文章に、なんだかしみじみした。そうだ。そうやって伊藤理佐にものを書くことを勧めた人がいたから、この本ができたのかもしれないじゃないさ。でも、色売りさは、それを全然湿っぽく無く書く。淡々と書く。そこがいいのだ。
伊藤理佐も五十歳か。年取るわけだわな。吉田戦車のγGTPを心配するあたり、我々夫婦も同じだなあ。不動産屋の前で「このマンション、私より若い・・・」とつぶやく気持ちがよく分かるわ。
2020/8/19