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「ナンシー関リターンズ」ナンシー関 世界文化社
今は亡きナンシー関の単行本未収録作品をまとめたものらしい。
「彫っていく私」などという、うそ臭い（ってか、まんま作り話の）ナンシー関の自伝が最初におさめられている。
巨大な消しゴムを消しゴム会社からもらって、畳が見えない、間違うと足元をちぎってちょっと消す、なんてはしゃいでいるエッセイもある。
晩年の日記的な文章に「体調が悪い」なんて書いてあると、ドキッとする。この時に、医者に行ってたら、違ってたんじゃないか、なんて。
それ、読んでて面白いの？と夫に聞かれた。
もう、面白いとかじゃないかもしれない。
登場するタレントや番組は色あせていたりするからね。それでも、ああ、こんなことあったなあ、と遠い目で思い出したりはする。
ナンシー関が生きてたらなあ。いま、どんなことを言っていたかなあ。と、いつまでも思ってしまう。
惜しい人だった。
2011/9/21