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「大奥 第十五巻」よしながふみ 白泉社
ものすごく久しぶりに高校時代の友人とランチした。待ち合わせ時間にやや早く到着したので書店をぶらついていたら、これを発見。即座に購入した。ベンチに座って読みだしたら止まらなくなって、友よ、少し遅れてきておくれ、などと思ってしまった。早めに来たけどね。
この巻はとりわけ素晴らしい、と思ってしまうのは私だけかな。気持ちに多少余裕ができたところで読んだからだろうか。思わず十四巻を探して読み返してしまった。おお、そうだった、そうだった、そういう流れだったのよねー、と確認した。
よしながふみ節炸裂。彼女の基本的な姿勢がはっきり出てきていると思う。すごく色々なテーマを深く描いた作品だけれど、根底にあるのは、差別のない、平等な、等しく互いに価値を認め合う人間関係と、人は幸せになるべきだという思い。この人のこういうまっとうなところが好きだ。
家定と御台の会話にぐっと来てしまった。誰かを好きになるという当たり前のことが、こんなに大変だなんて・・・でも、良かったなあ、なんてしみじみしてしまった。
さあ、これから幕末ですぞ。ああ、今から十六巻が楽しみだ。
2018/1/17