奥日光旅行記

2021年7月24日

千手ヶ浜で低公害バスに乗って、赤沼茶屋に戻りました。そこでお昼を食べます。湯葉うどんを食べようと思ったのに、品切れですって、残念。私は山菜うどん、夫はそばでしたが、なかなか美味しかったです。

それから、少し早いけれど日光駅付近まで降りておこう、ということになりました。いろは坂が混むと驚くほど時間がかかることもあるらしいので。

バスに乗って、今度は意識を保っていろは坂です。東武バスの運転手さん、前を走る観光バスの運転手の技術をマイクを使って評論し始めます。それほど下手じゃない、切り返し切り返し行く人もいるけれど、この人はマシです、と。そう言いながら、見事なハンドルさばきでものすごいヘアピンカーブをぐるっと回って見せます。渋滞がひどくなるのは、下手くそな運転手の後ろからだそうです。途中、スピードを落として、みんなが見落としそうな滝をガイドしてくれたりして、なかなか親切というか、ご自分の仕事に自信を持ってらっしゃるご様子が微笑ましい。

そういえばものすごく美味しいかき氷屋さんがあるらしいと聞いていたので、東武日光まで行かずに東照宮の参道近くで降りました。しばらく歩くと、おお、あったあった。湯沢屋というお店ですが、「四代目徳次郎天然氷」の旗が出ています。抹茶のかき氷を注文。しばらくすると出て来ましたが、溶ける前に急いで食べたので、写真はありません。撮ったのは、お店の壁にあった色紙だけ。結構有名人が来ているみたいです。

このかき氷は、本当にふわっとしていて、口に入ると同時に溶けちゃうので、冷たさを感じる暇がありません。氷なのに冷たくないって不思議です。そして、美味しい事この上ない。ああ、これももう一度食べたいわ。

思ったより早く着いてしまったので、それから金谷ホテルのベーカリーを探してパンを買おうと思ったら、もうほとんど売り切れていて、残念。おみやげを買って、後は駅の待合所でひたすら待ちました。それから、池袋経由で帰ったのでした。

ところで。
中禅寺湖で、観光客が妙に少ないと思ったことは書きました。マス釣りのシーズンなのに、釣り客が少なかったのです。それから、ホテルでは牛肉がでました。前に日光を旅したときは、当然のようにマス料理が出たものでしたが。

しばらくしてから新聞で知ったのですが、中禅寺湖のマスから高濃度の放射線量が検出されていたのでした。丸沼のワカサギの線量が高いことはNHKの報道番組で知っていましたが、中禅寺湖も同じような状態にあったようなのです。

湯ノ湖は、浅くて狭い湖です。湯滝からじゃんじゃん水が流れていくので、もう線量はかなり低くなっているそうです。けれど、湯ノ湖から湯川を経て水の流れこむ中禅寺湖は、深くて広い。そして、水の出口は華厳の滝だけです。だから、いつまでも線量が下がらないのです。

中禅寺湖では、マス釣りが解禁になりました。が、キャッチアンドリリースが原則で、持ち出しは禁止されています。つまり、釣ったら、放すという方法だけなのです。

それでも、釣りを楽しんでいる人はいました。

原発の影響がこんな処に、まだ濃厚に残っているのです。観光産業はどれだけ影響を受けたことでしょう。あんなに美しい自然の中に、放射能が降り注いだのです。改めて原発に怒りを感じました。

2013/6/27