屋久島・指宿旅行記1

屋久島・指宿旅行記1

2023年11月10日

屋久島に行きたいと思っていた。縄文杉に会いに行きたかった。でも、無理だろう、遠いし、私の足ではなあ、と半分あきらめていた。

夫が「ダメなら途中でリタイアすればいい、やってみよう」と言った。友達が屋久島に行って、縄文杉トレッキングの途中でリタイアした老夫婦がいた、と話してくれたのを覚えていた。そうか、無理だとわかったなら、その場で座り込んで他の人が戻ってくるのを待ってればいいのか。何しろ、どんどん歳を取る。今が一番若いのだから、今行かないと、もっと足が弱っちゃう。

最初は、飛行機と宿とトレッキングガイドがセットになっているツアーを探した。でも、初日に縄文杉、翌日は白谷雲水峡へトレッキング、なんて連日ハードな日程のツアーばっかり。こりゃだめだ、我々は、縄文杉に行ったら翌日はばったり宿で倒れてるスケジュールじゃないと・・・。というわけで、セットツアーはやめて、飛行機と宿をそれぞれ個人手配した。人気の素敵そうなホテルは全部満杯。でも、ガイド手配をやっているという民宿がとれた。縄文杉トレッキング(ガイド付き)がセットになっているという。おお、割安じゃないの、と感心して申し込んだ。

必要な装備もそろえた。リュックを新調し、登山シャツも買った。トレッキングシューズは前から履きなれてるやつ。つばの広い登山用帽子を購入。ヘッドライトとレインシューズは宿にレンタルを申し込む。心配なので、宿に電話して「ポールも準備したほうがいいですか」と聞いたら「普段使い慣れてないなら、そんなのないほうがいいですよ、いりませんよ」ですと。ネットでは、携帯トイレも準備せよと書いてあったけど、「トイレならある程度ありますよ、別に必要ないんじゃないですか?」だって。何をそんなにいきがってるのやら、という受け答えだった。まあ、現地の人は、縄文杉なんてご近所で行き慣れてるんだろうしなあ。あんまり不安がってもしょうがないよな、と少し気が楽になった。

民宿には四泊予約。長逗留には訳がある。初日は宿に行き着くだけ。翌日は早起きして縄文杉までトレッキング。三日目は宿でダウン。四日目は、元気なら白谷雲水峡、だめなら引き続き休息。五日目は半日観光バスで屋久島を一周する。その後、船で鹿児島の指宿に渡って指宿で二泊。砂蒸し風呂に入るのと、元気があれば指宿市内から開聞岳などを観光する予定。手配したのは九月下旬である。決めてからは、毎日、神社の百段階段を早足で上がり、習慣となっているウォーキングも強度を上げて訓練したつもり。でも、暑さがひどくて、それほどしっかり準備できなかったかも。

というわけで、関東地方は雨、東京ではオリンピック選考のマラソンが行われている日に、私たちは鹿児島に飛んだ。

鹿児島空港で、明日を担当するガイドのTさんから電話。朝ごはんと昼ご飯のお弁当を宿のチェックインの時に発注しておくように、朝は4時35分に宿の前に待機するように、あと装備はちゃんと整っているかの確認。ガイド料は二人で19000円ですって。あら、別料金だったのね。だから安かったのか。確認が十分でなかったと反省。

屋久島についたのは夕方。ちっちゃな空港。ターンテーブルもなく、荷物はカウンターで手渡し。これがなかなかいい風情。確か利尻島もこんな感じだったような。



路線バスで民宿に移動。運転手さんに同じ民宿の場所を聞いている女性がいたので、その人と一緒に降りて、バス停からすぐの宿へ。我々の部屋は別館の二階。独立性があっていい感じなんだけど、この立地が後に大きな問題となる(笑)。

レンタル屋さんがヘッドライトとレインコートを持ってきてくれる。そのほか、行動食のチョコレートや飴、ペットボトルの水やタオルや上着や軍手など、あれこれもリュックに入れる。

夕食はトビウオの丸揚げが出たりして、素朴だけど屋久島らしい美味しいごはん。24時間は入れるという三人くらい向けのこじんまりしたお風呂に入って、早めに就寝。何しろ明日は四時起きですから。心配することも無く、ぐっすり寝た。(眠れるよう数日前から早寝早起きの時差対策をしていたのだ!)

翌朝、四時にスッキリ起きて、トイレを済ませて宿の入り口に。頼んでおいた朝と昼のお弁当が準備されていたので、それもリュックに入れる。時間きっかりにガイドさんの車が迎えに来て、昨日ご一緒した女性も同じグループで、一緒に出発。途中、別の宿にも立ち寄って、総勢七人にガイドさんの八人で本日は行動することとなる。

登山口バス停に到着。バス代と山岳部環境保全協力金を支払って、バス待ちの列に座り込んで、ここで朝食。おにぎりと揚げ物のおかず。こんなご飯がたっぷりのお弁当、久しぶりだわ。でも、全部たいらげる。

バスに乗って、登山口へ。かなり揺れるけど、酔わなくてよかったー。それにしても乗客の多いこと。平日の早朝でも、こんなにみんな縄文杉を目指すのね・・・。

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