銀二貫

銀二貫

2021年7月24日

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「銀二貫」高田郁 幻冬舎

 

「高田郁ってみをつくし料理帖の作者だよね?なんだか別の本もあるみたいだよ。」と夫が発見した本。図書館で予約を入れたら、文庫本は順番待ちなのに、単行本の方はすぐ手に入る、という不思議な現象に出会い、すぐに読むことができましたとさ。
 
2009年の本。知らなかったなあ。武士の息子が父親を仇討ちで倒されかけた時、通りがかった寒天商人が、その仇討ちを銀二貫で買いとってくれた。父親は亡くなってしまったが、その息子は商人に引き取られ、寒天つくりの現場で修行をした後に丁稚となる。そこから物語が始まる。
 
高田郁らしく、美味しい料理とそれを作るために命をかける料理人、商人たちの姿が温かく描かれている。様々な苦労があっても、誠実さと思いやりで助けあって乗り越えていく。ある種、ファンタジーのような物語だ。
 
いいものを読んだなあ、としみじみしながら検索をかけたら、あらま!NHKでドラマ化されてるじゃないの、驚き。そうだったのか・・・。大阪で制作されたのね。俄然、見たくなってしまった。うーむ。どうして知らなかったかなあ。

2015/1/21