スモールワールズ

16 一穂ミチ 講談社 吉川英治文学新人賞受賞だって。こういうのはイヤミスとは言わないのだろうか。昔、湊かなえの「告白」を読んだのだが、後味があまりに悪くて、…

ハンチバック

15 市川紗央 文芸春秋 久しぶりに会った友人がこの本を話題にあげた。「知らないことだらけで、そうなのか!と思った」というようなことを言っていた。芥川賞を受賞…

青瓜不動

12 宮部みゆき 角川書店 「よって件のごとし」の続編。三島屋変調百物語としては九巻目。江戸は神田三島町にある袋物屋の「黒白の間」に人を一人招いて語られる話を…

もっと悪い妻

4 桐野夏生 文芸春秋 悪妻が主人公の短編が六つ。悪妻というよりも悪母だな、というのもある。世間から見たら悪い女なんだろうけど、よくよく見てみると、悪いのは誰…

ラウリ・クースクを探して

183宮内悠介 朝日新聞出版 直木賞と織田作之助賞の候補作なんだって。前回、芥川賞受賞作に懲りたけど、こちらは非常に良かった。 舞台はエストニア。エストニアは…

おいしいごはんが食べられますように

182 高瀬隼子 講談社 なんだこれ。ホラーじゃないか。と思った。怖い話だった。なんでこんな本読んじゃったんだろう。そう思って、検索してみたら、なんと芥川賞受…

女と刀

181中村きい子 光文社「本の栞にぶら下がる」に紹介されていた本。鶴見俊輔が解説を書いているというので、その解説だけでも読めればいいやと思って借りたのだが、い…

パシヨン

179川越宗一 PHP 2021年から2023にかけて河北新報、静岡新聞、南日本新聞、長崎新聞、琉球新報などに連載された作品に加筆修正した時代小説。長編である…

悪口と幸せ

175  姫野カオルコ 光文社 「結婚は人生の墓場か?」以来の姫野カオルコである。今回のテーマは、「人の見た目」…と言っていいのかなあ。それだけじゃなくて「生…

ファティマ 辻公園のアルジェリア女たち

173 レイラ・セバール 水声社 パリ郊外の団地で暮らすアルジェリア移民女性たちが辻公園に集まってはおしゃべりに興じる。のんきな井戸端会議…というよりは、ひど…