いつか見た青空は

いつか見た青空は

154 中野翠 毎日新聞出版

中野翠のサンデー毎日連載「満月雑記帳」一年分をまとめた本。毎年、一冊になってから去年の分をまとめて読むのが習慣になっている。リアルタイムで読んでいないところが味噌なのよね。ああ、去年はこんな年だったんだな、と少したってから振り返るのに役に立っている。

中野さんもお年を召された。今回の最後の方で、連載名を「徒然雑記帳」に変更して、二ページから一ページに縮小すると書かれている。確かに毎週二ページはだんだんきつくなってきたのかも。だとしても、この連載で、私は読むべき本、見るべき映画などをずっと教えられてきたので、できれば無くさないでほしい。ともに私も年齢を重ねてきているので、読む側の体力も失われてるし、半分でもいいよー。

今回は斎藤なずなという人の「ダリア」というマンガを読みたいと思った。あとは南伸坊の新作、そしてクリントイーストウッドがまだまだ元気だということも知った。去年のコロナの状況の変化も描かれていて、そうだったなーと思い出す。それから中野さん、スマホを新しくされてオタついてらっしゃる。わかるわー。それと、時計やメモ帳をなくして困り果てているのも他人事ではない。だんだんこういう失敗が出てくるのよね。私も気をつけないと。私の場合は、だんだんではなく、前からだけどさ。

坪内祐三さんの名前が今回も登場していて、また少し悲しくなった。私の好きな人はなんで早く死んじゃうんだろう。みんな、長生きしてよー。