グレさんぽ

グレさんぽ

2021年7月24日

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「グレさんぽ 猫とかキモノとか京都とか」グレゴリ青山 小学館

「グレさんぽ」シリーズとしては「琵琶湖とかインドとか」以来である。グレちゃんは、相変わらず個人的な趣味に基づいて楽しく旅をしていて、素晴らしい。「動物詩集」のような刺繍の写真もあって、これがまた楽しい。刺繍をしていると時間を忘れて、はっと気がつくとトイレに走る、というエピソードがあって笑えた。刺繍の先生は膀胱炎を二度した、と言うから笑い事ではないのだが。

彼女、猫を四匹も飼って、癒やされまくっているようである。確かに生き物の気配は人を和ませるからなあ。でも、人間の子供を二体、育て終わった身としては、しばらくはお休みしたい。もふもふの毛並みはいいだろうなあ、と思うけれど。

箱根の富士見ホテルとか、大山崎山荘とか、京都の地蔵盆とか、好きだったり興味があったり経験したことについて書かれているのが楽しかったし、アーユルベーダのシロダーラマッサージは一度受けてみたいと思っていたので、興味津々で読んだ。琵琶湖をぐるっと廻るのも、やってみたいなあ。

やたらと遠くに行くとか、海外に出るとかじゃなくても、身近でも興味を持った場所にゆったりと時間をかけていくのでいいから、また旅に出たい、と心から思う。新しいものに出会うこと、新しい自分の内面に気づくこと。そういうものが、人生を豊かにするのだと思う。

2020/6/17