サンタクロースはおばあさん

サンタクロースはおばあさん

2021年7月24日

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「サンタクロースはおばあさん」佐野洋子 フレーベル館

 

クリスマスが近くになると神様は貼り紙でサンタクロースを募集するんですって。条件は「トナカイ運転できる人。55歳いじょう。」面接日は12月24日、神様のところで、って、ずいぶんギリギリに決めるのねえ。集まった人はその場で採用されて、すぐにトナカイに乗らなくちゃならない。ベテランさんもいるけどね。
 
今回が初めてのおばあさんのことをかみさまは心配して、もういちどおいのりをしてくれました。おばあさん、「それでこそかみさまですわ」とか言っちゃう、自由な人ですし。
 
「わたし わかるのよ。このこ、バスじゃなくて きしゃがほしいのよ。 わたし わかるのよ。 ほんとにふしぎ」
 
とおばあさんはいいます。自分で不思議なのね。佐野さんの絵本には、こういう、自分に気づく場面が時々出てきます。
 
孫娘が本当に欲しがっているものが、おばあさんにはわかったのね。おかげで、袋には1つプレゼントが残ってしまったけど。それでよかったのです。
 
(引用は「おばあさんはサンタクロース」佐野洋子 より)
 

2014/10/31