シロガラス

2021年7月24日

103

「シロガラス1 パワーストーン」佐藤多佳子 偕成社

104

「シロガラス2 めざめ」佐藤多佳子 偕成社

105

「シロガラス3 ただいま稽古中」佐藤多佳子 偕成社

106

「シロガラス4 お神楽の夜へ」佐藤多佳子 偕成社

「三人寄れば、物語のことを」の中で上橋菜穂子、荻原規子、佐藤多佳子の三人が語っていたのが、この物語の話。その時点では、まだ発刊もされていなかったのだが、私の読むのが遅れたせいで、もう四巻まで出ている。というわけで、さっそく読んでみた。

第一巻は、いわば自己紹介の巻なので、登場人物の性格とか関係性とかそれまでの事情とかを覚えなきゃいけなくて、やや苦戦したが、二巻目以降はどんどん物語が展開していって、楽しめる。そして、進むに連れ、登場人物がいきいきと姿かたちを持って動き出す。今や六人の子どもたちがまるで友達のようだ。こいつ、やっぱりこうするんだな、とか、こいつならこう言いそうだと思ったよ、などと思いながら読んでいる自分に気づく。

途中の設定で、え?そんな展開?と引っかるところもじつはあったのだが、そこを抜けたら、割にすんなり受け入れられた。・・・ってネタバレしないように書くの、難しいなあ。

千里という女の子がとにかくかっこいい。また、ネーミングが秀逸だ。一人ひとりの名前が個性と連動してわかりやすいし、名がその子の血肉となっている感じがして、いい。まだ五巻出てないんだ。あー、早く出ないかな。と待ち遠しくなる作品である。

2016/10/24