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「タモリ学」戸部田実 イースト・プレス
タモリ本を沢山読んできたなあ。この本に書かれていたことは、ほぼこれまでに読んだ本の中に書かれていたことばかりだ。が、整理の仕方がうまい。
タモリにとって「偽善」とは何か
タモリにとって「アドリブ」とは何か
のように、タモリにとっての何かを基準にして、様々なエピソードを分析している。テーマになったのは、この他に「意味」言葉」「家族」「他者」「エロス」「仕事」「希望」「タモリ」。この分け方が絶妙である。
この本の企画を立てた時にはまだ「いいとも」の終了は決まっていなかったという。最終章まで書き終えた翌日、終了が発表されたというから驚きである。そこで、序章「タモリにとって『いいとも終了』とは何か」が書き足されたようだ。
何冊か読んできて、最後（？）にこれにあたって、順番としては正解だったかもしれない。この本で、タモリの全体像がまとまったような気がする。
勤務形態が変わって、のびのび仕事を楽しんでいるタモリを見ると、いい時にやめたなあ、と改めて思う。この上は、どうか少しでも長く健康で人生を楽しんでいただきたい。
2016/4/7