ヤクザと原発

ヤクザと原発

2021年7月24日

107

「ヤクザと原発 福島第一潜入記鈴木智彦 文藝春秋

 

おはなしでてこいさんから教えていただいた本。おはなしでてこいさん、ありがとうございました。
 
原発はヤクザにとってとても儲かるシノギである。
筆者は原発の下請会社に実際に「就職」して内部で働いた。
中には刺青がある人や、小指の欠けた人が何人もいた。
放射能がなんぼのもんじゃい、といきがっているような、つまりは知識の無い人間もずいぶんといた。
 
何が怖いって、これは余談として書かれていたのだけれど、汚染水で育てたセシウムスイカは甘かった、という話には心からゾッとした。
 
原発に入る前に、自分の造血幹細胞を摂取しておくという話も生々しく怖い。
 
原発は「完全にコントロール」されているらしいが、内部で下働きをしているのは、多額の中間搾取をされながら、すぐ現金が手に入ることを目的に仕事がほしい、何も知らない人たちである。現実とはこんなものなのか。
 
 

2013/11/3