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「大人のための社会科 未来を語るために」
井出英策・宇野重規・坂井豊貴・松沢裕作
有斐閣
世の中、お先真っ暗だ・・・。と、ともすれば嘆息したくなるこの頃である。とりわけ、あのお馬鹿がトップでふんぞり返っていることには、絶望感すらある。
そんな中、この本は社会の基本をわかりやすく教えてくれる。大学教員が熱く語り合い、協議して書いた本である。思考停止に陥らないために、未来に希望を持つために、大人に向けて書かれた社会科の教科書である。
GDP、勤労、時代区分、多数決、運動、私、公正、信頼、ニーズ。社会を構成する大切な物事を、丁寧に、学問的見地から、現実に即して、押し付けることなく解き明かしてある。
総理大臣は、一度この本を読んで、よく勉強するといい。私たちが、希望を失わずに未来へ向かう勇気を持つために、何が必要かをもう一度考えてほしい。
これから社会学を学びたい高校生や大学生にもおすすめ。
2017/12/20