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「天才はあきらめた」山里亮太」朝日文庫
昨年夏に読んだ「天才になりたい」の続編かと思っていたら、そうじゃない。あの本の大幅加筆修正版だって。そんなコトしないで新しく書けよ。と思ったが、内容は本当にかなり加筆修正されていて、結構フレッシュに読めてしまった。前の本ではまだ書けなかったことがいろいろ書かれている。それだけ山ちゃんが腹をくくって、大人になったってことかも。
とりわけ後半部分では、相方、しずちゃんへの感謝が溢れていて気持ちがいい。自分のダメさ加減を隠すことをあきらめ、さらけ出す覚悟が決まった感じも良い。だが、何よりも一番いいのは、19ページにも及ぶ若林正恭による「解説」である。人見知りで、飲み会嫌いの、陰湿タイプの芸人同士の愛が、溢れている。
山里亮太は、天才かどうかはわからないが、かなり優秀なお笑い芸人である。（若林もそうだと思うけど。）彼のこれからを、ずっと見ていたい、と思う。
2019/2/19