子宝船 きたきた捕物帖二

子宝船 きたきた捕物帖二

134 宮部みゆき PHP

続巻が楽しみだと待っていた「きたきた捕物帖」第二弾。宮部みゆきの今までの時代物のお馴染みさん、「おまえさん」のおでこちゃんや「桜ほうさら」の笙之介くんまで登場して、なつかしくなる。

弁当屋の毒殺事件から始まって、どうしようもなく後味の悪い殺人事件の真相にたどり着こうとする、岡っ引き修行中の北一。ふと目に留まった銀杏の彫り物のある女を探していくのだが・・・。

宮部みゆきは現代ものだとなんだか苦い気持ちになるものが多いけれど、時代物は温かい、と思っていたのに、これは終わり方がちょっとほろ苦い。もっとにっこり笑える物語がいいなあ、と思ってしまうのだが、宮部さんはこう終わらせたかったのかなあ。うーむ。