忖度しません

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6斎藤美奈子 筑摩書房

引き続きの斎藤美奈子である。2015年7月から2020年7月までPR誌「ちくま」に連載した、時事に即した、今読むと良い本の紹介エッセイを加筆修正して収録したもの。コロナ前からコロナ真っただ中までの話なので、なんだか遠い昔のような、でも確実に今に続いていることが書かれている。

「バカが世の中を悪くする、とか言ってる場合じゃない」というタイトルの第一章から始まる。「日本の反知性主義」という本が取り上げられている。これ、私も読んで、なんか熱くなって三回に渡って感想を書いたのを覚えている。多くの知識人が筆を執った中、小田嶋隆が一番しっくりくる、と思っていたのだが、斎藤美奈子も同じであった。

あとがきにこう書いてある。