野武士のグルメ

野武士のグルメ

2021年7月24日

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「野武士のグルメ」原作 久住昌之 画 土山しげる 幻冬舎

 

少し前に最寄りの駅近くに新しく古本屋ができたことは知っていた。外から見る限りでは、案外児童書が揃っているようで気にはなっていたが、普段あまり通らない場所にあったので、中まで入ったことはなかった。三連休で暇だったので、ちょっとお散歩しようかと夫と出かけて、その店に入った。カフェも併設されている小さな店だったが、BGMがちょっとうるさすぎる。珍しく客が来たので張り切ったのか、と思うくらい誰もこない。休日の午後だと言うのに、入ってから出るまで我々以外の客は一人も来なかった。
 
古本屋は危険なんだよな。入ると、必ず荷物が増えるからね。用心深く、手に取らないように手に取らないようにしていたのに、言わんこっちゃない。また本が増えちゃった。
 
というわけで、そこで買った本の中の一冊がこれ。「孤独のグルメ」は谷口ジローさんがいなくなっちゃったから、もう新しいのは読めないのかな。この本も久住さんの原作のグルメ漫画だ。会社を定年退職したおじさんが、これからは野武士のように生きる、と決めて、最初は井の頭公園(とは書いていないけど絶対そうだ。)の茶店で昼間っからビール飲んで、焼きそば食べて、ハマっちゃってる。退職後の自由を噛みしめる、というのは他人事ではないテーマだが、グルメ関連については、タンメンとか鯵の干物とか、わりに普通の食べ物が多くて、それ程そそられはしない。当たり前の食べ物を野武士の心意気で食べるところに焦点が行っているからなんだろうけどね。
 
 

2018/2/14