「間違う力 ーオンリーワンになるための10か条ー」高野秀行
突っ込みどころ満載の本です。
あんまりすごくて、膝の力が抜けちゃう。
私も、作者と同じ大学の出身で、そうなのよ、こういうお馬鹿なやつ、いっぱいいました。
今はお利口さんも増えているらしくて、それって、残念なのか、良いことなのか、ちょっと微妙。
編集者S氏が言ったという言葉。
「高野さんの本は、文章がどうのとか構成がどうのという以前に、『初手から間違っている』というのが特徴です。ただ、あまりに高野さんが真剣に間違った方向に進んでいくので、だんだん読者が何が正しいのか間違っているのかわからなくなり、読み終わったあとではちょっと世界が変わって見えるというのが醍醐味なんです」
（「間違う力 ーオンリーワンになるための10か条ー」高野秀行 より引用）
これは、あまりにも正しい。よく見てるなあ、S氏。思わず、手を打って笑ってしまった。
ここに書かれている目次だけでも列挙してみよう。たぶん、目次だけで、笑えるから。
１ 他人のやらないことは無意味でもやる
２ 長期スパンで物事を考えない
３ 合理的に奇跡を狙う
４ 他人の非常識な言い分を聞く
５ 身近にあるものを無理やりでも利用する
６ 怪しい人にはついていく
７ 過ぎたるは及ばざるよりずっといい
８ 楽をするためには努力を惜しまない
９ 奇襲に頼る
10 一流より二流をめざす
（「間違う力 ーオンリーワンになるための10か条ー」高野秀行 より引用）
高野さんってほんとに、とんでもない人です。
私はこの人、ごく初期から目をつけてたわ、って自慢に思うべきか、恥ずべきか。いや、自慢すりゃいいんでしょうけどねえ。
心配なのは、高野さんのアルコール依存度です。真正のアルコール依存症にならないでいただきたい。ちょっと、危ない気がする。
2010/6/4