マラガ・ジブラルタル・マドリード・リスボン・ヘルシンキの旅その5

マラガ・ジブラルタル・マドリード・リスボン・ヘルシンキの旅その5

朝。例によって雨。それも、かなりひどい土砂降りである。タクシーを頼んではあるが、旧市街の狭い道に面したホテルなので、乗り込むまで少し歩かねばならない。それだけでかなり濡れる。走り出した車窓からは、シャワーのような雨しか見えない。道を歩く人もいない。水しぶきを上げてスクーターで走る人が一人。ドライバーが「Crazy!」とつぶやく。世界遺産ジェローニモス修道院に、開場時間少し前に到着。雨を避けて、礼拝堂の入り口にあるわずかなひさしの下で待つ。でも、入り口は別の場所らしく、しばらくしてそちらへ移動。並んでいると、物売りが来る。「ポンチョいらんかね。傘もあるで。」とビニル製品を見せている。

ようやく開場。階段を上り、上階の回廊へ。アーチの美しい回廊だが、雨どいから滝のように水が落ちている。滝行ができそうだ。回廊をぐるっと回って堪能する。ここから今度は一階部分の見学に回る…つもりが、階段を下りても出口しかない。ほかの見学路はふさがれている。行ったり来たりしたが、ほかに行く場所はなく、スタッフに聞くと「これでおしまいだ、雨がひどくて他の場所は閉鎖した」という。えええ!まあ、回廊がいちばん有名なんだし、そこが見られたからいいっちゃいいんだけど、これで終わり?

残念だけど、しょうがないので傘をさして外に出る。この近くにエッグタルト発祥の有名店があるのでそこで休憩しよう。エッグタルトはポルトガル語で「パステル・デ・ナタ」という。甘いものはあんまり得意じゃないんだが、以前マカオで並んで食べた有名店のエッグタルトがびっくりするほどおいしかったのを覚えているので、頑張っていく。「パステイス・デ・ベレン」という店。かなり広い店内にぎっしり人が座っている。席に案内されると、スマホで注文しろと言われる。ええ?こんな歴史的な店も、そんななの?というわけでパステル・デ・ナタ二つとポットティを注文。とにかくお茶で体を温めたい。エッグタルトはおいしゅうございました。なんだろう、よそのと全然違う。香りなんだろうか。材料が違うんだろうか。とてもとてもおいしかった。

エッグタルトの店を出て「発見のモニュメント」に向かう。海沿いの道は風が強く、吹き飛ばされそうだ。観光客がみんな必死の形相で歩いていて笑える。私たちもその中の一人なのにね。とにかくモニュメントはあった。

その先には「ベレンの塔」もあるというので、また歩く。時に雨が降り、時に風が吹きつけるが、頑張るのだ。到達しても、それほどの達成感もなく、とにかく寒くて疲れたので、来るときに見かけた現代美術館に入って暖を取ろう。ひいひい言いながら、美術館を目指して、また、雨風の中を歩く。現代美術館はあったが、どこから入るのかわからず、しばらくさまよったのち、ようやく入館。またもやチケット売り場では「アイムシニア」で半額なのである。

現代美術館は思いのほか楽しい。展示見学の後、お昼なので館内のレストランでランチ。外に出ると、おお、青空が見える。晴れてるって素敵。公園を通って、またジェローニモス修道院のほうへ戻る。

途中、突然、ロマらしき家族に囲まれ、と思ったら夫のリュックのチャックが開いているのに気づく。「開いてるよ!」とと叫ぶとすぐに確認する夫。そしてなんと私のポシェットも開いている。が、中身はなくなっていない。夫も無事。家族たちは無表情のまま、すっと立ち去っていく。あれは家族スリ集団なのか。でも、大事なものはチャック付きポケットの中だし、びしょびしょの傘くらいしかリュックには入っていなかったので良かった。

修道院の向こう側のバスストップからバスに乗る。クレジットカードをピコっと押し当てると料金が支払われるシステム。ホテルの近くまでバス。リスボン大聖堂の近くで降ろしてもらう。リスボン大聖堂に入ろうかと思ったが、チケット売り場がみつからず、断念。狭い石畳の旧市街の道を通って、ホテルに戻る。なんか疲れたわー。

夜はフロントおすすめの別のレストランへ行って、暖かいポルトガル料理をいただいた。


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