にょにょっ記 にょにょにょっ記

にょにょっ記 にょにょにょっ記

2021年7月24日

134「にょにょっ記」穂村弘 文春文庫

135「にょにょにょっ記」穂村弘 文藝春秋

「にょっ記」が面白かったので、続編を二冊読む。とてもわかり易い題名だ。

歌人の穂村弘の日記である。日記というか、妄想日記というか、思考や想像が暴走する感じが実に好きである。

駅前のスーパーマーケットのドアに広告が貼ってあった。

 太陽印のハチミツは栄養満点です。
 パンに!
 ケーキに!
 ヨーグルトに!
 お子さまたちに!

ぎょっとする。
              (引用は「にょにょっ記」穂村弘 より)

みたいな、シンプルだけどはっとするというか、ぐふっとするというか、たまに吹き出してしまうというか、違う場所からものを見た感じがとても良い。ときどき、古本屋でで見つけた古い不思議な本がそのまま引用(なのか、それともフィクションなのか?)されているのも、とても面白い。

この人の周りには、変なことが起こりやすいのだろうか。それとも、彼の目にはそう見えているだけなのだろうか。

2016/12/5