ぼくの怪獣大百科

2021年7月24日

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  「ぼくの怪獣大百科」 サバンナ・八木真澄 扶桑社

写真は帯付きなんだけど、帯を外したら、かなり地味。極普通の大学ノートの装丁に近いです。そっちの方が、断然、いい。

中1おちびの友だちは、たいてい嵐とか関ジャニ∞のファンだったりして、「池乃めだかさんが好き」なんて言ってるおちびは、ずっと外れものだった。中学に入って、ちょっとだけ乙女になったのか、めだかさんはふってしまって、今のお気に入りは、サバンナ高橋だ。なかなかいい趣味だと思うのは、母だけだろうか・・・。

サバンナの高橋はなかなかお利口さんだけど、八木は使えないなーとずっと思っていた。「ブラジルの人、聞こえますか?」も、なんだかなー、だったのだ。だけど、不思議なくらいピュアな人らしいということはなんとなく知っていた。

「ざっくりハイボール」という深夜番組で、「芸人ノート」という回があって、いろいろな芸人が独自につけているネタ帳というか、日記帳というか、いろんなノートを見せ合っていた。八木が持って来たのは「世界の武器」というノートで、これが抱腹絶倒で、驚いてしまったのだ。こいつ、才能あるじゃん、と思った。

この才能をどう生かせる?なんとかしてやりたい、とさえ思ってしまった。そうしたら、なんとこのノートに類するような本を出している、というではないか。「買うか?」「うーん、危険だ・・」と、我々夫婦は考え込んだ。図書館にあるわけないよなあ・・。

ところが、あったんだな、一冊。すでに、書庫に収納されてはいたけれど、ちゃんとリストに載っていた。やったね!というわけで、ついに手に入れたのが、この本だったのだ。

「世の中の人は、一人につき100個ぐらい怪獣を書いて持っとかなあかんと俺は思ってたから」

というのが、この本を書いた動機だそうだ。
不思議なやつだなあ。

絵がないと、この怪獣たちの味わいが説明できないんだけど。

たとえば


           怪獣
          №039
         エノキがくれ 
  
     エノキにかくれて正体が見えない。

     *ジクソーのピースを持っている。

とかね。

           怪獣
          №028
           デコ君 
  
     ポコちゃんを愛し続ける200年の愛。
     デコ君はポコちゃんを探し歩き続けている。

とか。あ~、絵がないと、説明できないっ!!
みんな、頑張って図書館で探して、読むんだ!!

          (引用は「ぼくの怪獣大百科」八木真澄 より)

2011/12/6