札幌・利尻・礼文旅行記5

札幌・利尻・礼文旅行記5

2021年7月24日

朝、霧がかかっている。当初の予定では甘露泉水目指してハイキングなどと考えていたが、この天気、加えて体力ではちょっと無理そうである。

朝食は雲丹の入ったおかゆなんぞが出るが、だんだん雲丹に対して感度が低下しているのがわかる。また雲丹か・・・って、このあと一生言わないだろうフレーズを口に出してみたりして。

フロントの人に観光について相談する。すぐ近くのペシ岬に登ってみたいのだが、というと、泥の道なので滑って危険です、と止められる。そうか、ものすごく急な道だからなあ。

ペシ岬の入り口に、利尻島に惚れ込んで住み着いたという写真家の展示室があるという。そこでコーヒーも飲めるので行ってみては、と勧められる。そういえば 雲丹御殿の人も同じことを言っていた。100円ショップで買って持ってきたレインコートを着、傘をさして写真家の家を目指す。

なかなかきれいなコーヒーショップであった。

ここでコーヒーを飲みながら、息子のおしゃべりを聞く。彼の今後の展開がどうなっているのか、どんな将来があるのか。聞いても、結局先行きはわからないんだなあ。

長々しゃべって飽きたので、お昼でも食べようかと外にでる。ペシ岬は霧に煙っている。

ぼーっと霧笛のような音がして、町内放送が流れる。丘珠行きの小型飛行機は飛行調査中です、と言っている。小型だから霧で飛べないのかな、と私たちは話 す。何しろ「花れぶん」の女将が昨日、たいてい飛びます、と言っていたし、我々が午後から乗る利尻千歳便は大型なので大丈夫なのだ。

磯焼き亭と言うフェリー乗り場前の定食屋にはいる。安藤美姫とか品川庄司の庄司とか、芸能人の色紙がたくさん貼ってある。私は焼き魚定食、夫は海鮮ラーメ ン、息子はうに丼。きょうは霧で漁がないので、うに丼はこれでおしまいだよ、と言われて息子がそれを注文したのだが、なんと4000円もすると聞いて目を むいてしまった。こいつ、親がスポンサーだと無茶しやがる。直後の別のお客さんが来て、うに丼が売り切れだと聞くとそのまま帰っていった。確かにそのうに丼は素晴らしくうまかったようだ。

外にでると、なんと、晴れている。ペシ岬がくっきり見えるではないか。おお、一瞬にして、この違い。

これなら登れそうだね、とペシ岬を目指す。長い長い階段があって、泥道だが、もう乾き始めていて歩けそうだ。急坂で体力的にはきついが、なんと気持ちのいい景色だろう。


見晴らしのいい道を30分近く歩くと、頂上についた。空はすっかり晴れて、海も穏やかで美しい。

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2015/8/28