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「村上海賊の娘」和田竜 新潮社
言わずと知れた「のぼうの城」の作者、和田竜の作品。本屋さん大賞受賞作品。
瀬戸内海で暴れまわった村上水軍の物語。とんでもないブスでお転婆な村上水軍の姫が、大阪にはイケメンがいて、しかも自分がモテモテになれると聞いてその気になり、織田信長に攻め立てられる大坂本願寺に兵糧を運ぶ手伝いをするべく、戦いの中に飛び込んでいく。大柄で、目鼻立ちがはっきりして行動力があり、自己主張もできるこの姫さん、現代ならむしろモテモテじゃん、と思いながら読み始めたが、なるほど、そういう展開だったのね・・・。
人物描写が活き活きとして面白いのだが、途中、少し疲れます。疲れるのは私の好みの問題かもしれないが。というのもね、戦いのシーンがやっぱりエグいのですよ。ばっさばっさと人を切っていくからねえ。
一気に読める、という評判だったけれど、案外苦戦して、長い時間がかかりました。人が死にすぎるんだよな。
読み終えたら、瀬戸内海の小島を旅して回りたくなった私です。
2014/5/8