青森旅行記6 三日目(その2)

青森旅行記6 三日目(その2)

2021年7月24日

自転車でまず向かったのは長勝寺。禅林街という曹洞宗ばかり33のお寺が集まった場所の一番奥にある弘前藩主の菩提寺です。ここは弘前城の裏鬼門にあたるんですって。

長勝寺の三門は国指定の重要文化財。立派な門です。入り口で鈴を鳴らすとガイドのおばちゃんが登場して、名調子で丁寧にガイドをしてくれます。これがとても楽しい。

江戸幕府の一国一城の取り決めに従って、弘前城だけが津軽藩のお城となりました。戦になったときの備えとして、城の代わりとするために、もともと戦国時代の城として機能していた建物をそのままお寺にしたそうです。本堂は慶長年間に建てられたもので、床にぼつぼつと穴が開いているのは鋲を打ったわらじ(今で言うスパイクシューズ)をはいたまま、武士たちが上を歩き回った跡なんですって!!

ここには、津軽藩主の初代から三代目までの御霊屋(お墓)があります。江戸幕府で天海僧正が権勢を振るった時期、天台宗に宗旨変えしたので、それ以降は天台宗のお寺に移ったんだそうで。

津軽藩二代目藩主はなんと石田三成の娘、辰姫を奥さんにしているんですね。関ヶ原で徳川方についた初代藩主の津軽為信は三成の子どもたちを助けて津軽に連れて行ったのです。辰姫の子どもは三代目藩主になっています。でも、あとから家康の養女を正室にと送り込まれたので、辰姫は側室におろされてしまったそうです。津軽藩は江戸時代、一度もお国替えの憂き目にあっていません。それもいろいろな苦労や努力があってこそなんですね。

長勝寺を堪能した跡、今度は藤田記念庭園に自転車を走らせます。天気が良くて、気持ちがいい。藤田記念庭園は、弘前出身の実業家、藤田謙一が作った庭園です。この人は、東北の渋沢栄一みたいな人らしい。

観光チケットを使って門をくぐると、おお!まるで額縁におさまった絵のように岩木山が庭にはまり込んでいます。美しい・・・。

この庭はなかなか奥深い。広い庭の先には階段があって、下に降りるとまた趣の違う庭が広がっています。水琴窟や滝も楽しい。

庭園内にある洋館でティータイムです。アップルパイと紅茶をいただきます。

市内のいろいろなお店のアップルパイがここで食べられます。いっぱいありすぎて迷っちゃう。生地を楽しむものと、果肉たっぷりのものを選んで分け合ってたべました。全然味わいが違って、どちらもとても美味しい。

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2017/6/2