香港・マカオ旅行記1

香港・マカオ旅行記1

2021年7月24日

娘が、2月初旬に時間が取れるので旅行についれていってくれと言ってきました。夏のエストニア・フィンランド旅行はスケジュールがあわなくて泣く泣く諦めた彼女です。3月にはベトナムに短期留学するので、その前に一度海外に行っておきたい、とたってのおねだりです。もともと旅行は大好物です。しかも、昨年秋からいろいろ困難な出来事があり、それをやっと乗り越えて、一段落したばかり。自分にご褒美もあげたい。といっても、それぞれのスケジュールの予定もあって、使えるのは四日間だけ。それほど遠くにはいけません。しかも、彼女は関西、我々は関東。この条件でどうするか、ノープランで旅行社に相談に行ってみました。

四日間だとすると、行くのは韓国か台湾かせいぜいが香港くらいですね、とパンフレットを幾つか出してくれた担当者。あれこれ探していたら、関空出発と成田出発の飛行機が同時刻に目的地に到着するキャセイの香港便を発見。帰りも一時間以内のタイムラグで帰国できます。三人一部屋で泊まれるホテルを探したら、ちょうどいい感じの部屋も見つかりました。というわけで条件先行で香港行に決定。美味しい中華が食べられればいいや、程度のノリでざざざっと決めてしまいました。

飛行機とホテルは押さえたけれど、後は全部フリーです。「るるぶ」と「地球の歩き方」を買ってどこに行くか、研究することにしました。香港は遠い昔、まだ返還前に一度行ったことがあります。民家の屋根すれすれを飛行機が降りる啓徳空港の時代。広州と桂林に行くついでに一泊だけしたけれど、何も覚えちゃいません。あの頃は中国を個人ではまだ旅行ができなくて、ガイドさんがつききりで、香港もその流れで車に載せられてぐるっと回っただけ。自分の足で歩いた記憶は全くありません。ずいぶん変わっただろうな。

ガイドブックを読み始めたら、香港は難しい。漢字の地名にカタカナ英語でルビがふってある。「中環」は「ちゅうかん」じゃなくて「セントラル」なんですって。「銅鑼湾」は「どらわん」じゃなくて「コーズウェイベイ」ね。さらに、路線図を見ても、トラムの駅名がよくわからない。往復どちらかによって同じ場所なのに駅名が違ったり、乗り換えるはずの地下鉄と違う駅名だったりするので大混乱。でも、こういった混乱を事前に家で予習していったので、現地で助かりました。図書館で借りたガイドブックも合わせて、数日かけて、三冊、熟読しちゃったわ。もう香港に三回くらい行った気分になったけれど、現地に行ったらうまく歩けるかというと、それはまた別の問題。

せっかく香港まで行くのだから、マカオにも足を伸ばしたい。オプショナルツアーとかのお仕着せじゃなくて、個人で手配していけるものかしら、と調べたら、大丈夫そう。普通にフェリー乗り場に行ってチケット買えば、行けちゃうようです。国境は超えるけど、日帰りで大丈夫みたい。沢木耕太郎の「深夜特急」みたいだわ、と夢は膨らみます。

大きい旅行の前に、私は「旅のしおり」を作成します。大体のスケジュールと、行きたい場所、食べたい物などをまとめておくのです。ガイドブックや食べログを使って、美味しそうなお店もピックアップしました。ところが、料理店は事前予約をしておいた方がいい、と書いてあるのです。電話番号も書いてあるけど、私、広東語は話せないし、英語なら大丈夫かと言われるとそれも怪しい。それに、お店の人も英語ができるかどうか定かじゃないでしょう?と困っていたら、世の中便利ですね。クレジットカード会社、取引店なら無料で予約を取ってくれるシステムを発見。で、希望を出したら、行こうと思っていたお店が潰れていたりして、二転三転しつつ、最終的にはすごく楽しみなお店を、一日目と最終日の夕方に押さえられました。うっふっふ。楽しげなしおりも完成しました。

旅立ちの一週間ほど前には、夫が真っ青な顔で帰ってきて、どうやらお昼に食べた牡蠣にやられたようです。二日間苦しんでいたけれど、治ってよかった。と思ったら、その頃に、雪がどんどん降り始め、交通網も大打撃です。今回の旅行は、関空発と成田発の到着時刻をあわせることしか考えていなかったので、朝が早い。もし、雪で電車が遅れたら、飛行機に間に合わないかもしれません。というわけで、直前になって、成田前泊を決めました。当日、雪はそれほどひどくならなかったけれど、朝ゆっくりできたので、結果的には大正解でした。

出発2週間前に、旅行社から旅程表をまず娘に送ったと連絡が入りました。ところが、娘からは受け取ったという連絡が来ない。どうしたものかと思っているうちに、我が家の分が届きました。いったい君は旅程表を受け取ったのかい?と尋ねたら、なんとまあ、不在配達表をなくしたので受け取れなーい、といいやがる。仕方ないので、旅行社に配達番号を再度教えてもらって事なきを得ました。娘、何やってるんだ!

そんな様子ですから、娘が当日にちゃんと香港の空港に本当に現れるのか、我々は随分心配しました。寝坊して乗り遅れたとか、パスポートを忘れて乗れなかったとか、雪で交通網がだめになったとか、あらゆるケースを想定して心配したのに、本人は脳天気に「大丈夫だよ」ですと。前日には大学の部活の合宿に参加していると言うから、不安は余計に募ります。でも珍しく前夜にちゃんと連絡も入り、当日朝もとにかく関空にはついたと連絡が入り。彼女なりに緊張はしていたのでしょう。さて、無事に私たちは会うことができたのでしょうか・・・・。

2へ続く→

2018/3/1