北欧旅行記 その1

北欧旅行記 その1

2023年8月5日

6月27日から17日間、北欧を旅してきた。今年の初めにジブラルタル、タンジェ、バルセロナを回ったばかりなのに、またもや長い旅である。そもそも私たち夫婦は、老後は世界中を旅して歩くと決めていたし、夫は世界中でバックギャモンをしたいと考えていた。ところが、ようやく「老後」に突入したというのに、コロナ禍となった。その間も、人は年を取り、残された時間も気力体力も徐々に減っていく。少しでも動けるうちに、頭脳が明晰に働くうちに旅がしたかった。というわけで、夫は自分が参加できそうなバックギャモンの海外大会をまたもやネットで探した。いくつか候補はあったが、寒くも暑くもなく、快適に参加できそうに見えたのが、例年六月末からストックホルムで開かれるスウェーデッシュオープン。北欧好きの私としても、異存はない。

ところが、この大会のHPが、昨年の開催状況のまま更新されない。夫が問い合わせたところ、企画を進めていたら、例年の会場としているホテルが倒産してしまったとか。コロナのせいだ。新しい会場を探すところからやり直しだという。何度か主催者とメールをやり取りしているうちに、ようやく新会場が見つかり、大会開催も決定。場所はストックホルム郊外である。空港からいくつか交通機関を乗り継いでいかねばならないので、参加者向けの送迎とかあるの?とお尋ねしたら、なんと主催者が空港までお迎えに来てくださるという。この方、あとからわかったのだが、世界選手権で三度も優勝したことのある名プレイヤーなのであった。

ギャモンの大会自体は四日間である。体力的なことも考えて、前日には会場入りして、大会終了翌日から観光に出発する。日本出発から大会終了までと、最後の日本へのフライトは夫が担当するので、その間の予定はサワキが考えてね、と分担が決まった。何日滞在しようが、どこへ行こうが、サワキ次第だよ、といわれて、うーむ、である。

スウェーデンは二十歳そこそこで一度行ったことがある。その時、デンマークにも行った。フィンランドとエストニアには六年前に行っている。となると、どこへ行こう?北欧関連本を何冊か読み漁り,もちろん「地球の歩き方北欧編」も購入、ネットも駆使して調査活動。行ったことのないノルウェーと、大好きなストックホルムをもう一度回ることにした。日程は移動とストックホルムの大会前後合わせて五日間、それからノルウェーのベルゲン、オスロ、そストックホルムに戻って各四日間ずつ。移動の飛行機や船、鉄道などのチケットとホテルの予約などをしたのが3月。手配したら安心してしまって、その後四か月近く、旅のことを忘れた。実際に旅の日程が近づいて「なんでこんな面倒なこと始めてしまったんだろう」と思う自分に気づいた。なんと夫も同じらしい(笑)。だからと言って行かないわけにもいかない。というわけで、さて、旅立ったのであった。

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