キングダム77

キングダム77

143 原泰久 集英社

前巻を体調不良の中で読んで「巻が進んでも、大体の場合『例によって戦っている』だから」なんて暴言を吐いてしまってすまぬ。今回は、戦ってなかった。きわめて平和的な巻であった。ありがたい(笑)。

国家存亡の危機に直面した韓王は、国を守るか、民を守るかで呻吟する。おお、これは国家存在の本質的な問いではないか。自分は普通の人だと告白する韓王は結構いい奴である。そう思わない人も多かろうが。寧姫を守るため、未来少年コナンみたいにニュートン物理学を無視して城から飛び降りる騰将軍も漫画的で楽しい。珍しく血も流れず、首も飛ばない巻だったのでうれしい。安心して読めた。なんて言ってる私は、なぜ「キングダム」を読み続けているんだ?

今現在のわが国を振り返って暗澹たる思いになる私である。国って何?国が守るのは国民ではないの?国が一番大切にしなければならないのは、いったい何?とキングダム77巻を振りかざし、政治家の肩をつかんでゆさゆさゆすぶりながら、聞いてみたい私である。