東の海神西の滄海 十二国記

東の海神西の滄海 十二国記

152 小野不由美 講談社X文庫

十二国記、どこまで読んでいたんだっけ、と探るように読んでいたが、どうやらこの巻からは完全に未読らしい。記憶に全くなかったので。珍しく上下巻に分かれていないが、私は結構読みにくかった。そうじゃない人も多いらしいが。

王なんて要らない、民の国があればいい、という発想がこの物語には登場する。おや、ついに民主主義かい、まさかね?と思いながら読む。天命によって王は王となる、麒麟は王を選ぶが、だからといって麒麟が自分で「こいつなら大丈夫だ」と選ぶわけではない。王だとわかるから、王として選ぶわけだ。という不思議なシステムが何となくわかってきた(今ごろかいっ!)私。

今回は言うことを聞かないやんちゃな(!)王と、子どもみたいな、口の悪い麒麟の話なので楽しめるかと思いきや、結構重い。絶対に自分の失敗を認められない男なんて奴も登場して、そうだよなあ、いるよなあ、こういう奴、とつくづく思う。今までのシリーズのような子どもの孤独や自立などといったテーマがあまり前面にたってはいない。ちょっと方向転換したのか。

などと思いつつ、次の巻を読まねばまだわからんぞ、と思う私である。もう少し十二国記と付き合ってみよう。