ようやくカナダに行きまして

42 光浦靖子 文芸春秋 光浦靖子が好きだ。たぶん、ずっと前から。彼女は正直だし賢いし、小心者なのにチャレンジ精神だけはある。やりたいのにうまくやれない、でも…

酒を主食とする人々

33 高野秀行 本の雑誌社 我が家における「新刊出たら即買い作家」の一人、高野秀行氏である。この人は学生時代の著作から読んでるからねー。今回は朝昼晩、毎日、一…

養老先生、がんになる

26 養老孟司 中川恵一 エクスナレッジ 「養老先生、再び病院へ行く」では、心筋梗塞で入院して以来の再診を受けて、今のところお元気、という内容であったが、今度…

地図なき山 日高山脈49日漂泊

10 角幡唯介 新潮社 久しぶりの角幡唯介。身体で勝負する冒険家、探検家、登山家のくせに、彼はものすごく頭でっかちで理屈っぽい。今回は、地図なしで北海道の日高…

青嵐の庭にすわる

6 森下典子 文芸春秋 「神様のお父さん」で知った本。映画「日々是好日」をめぐる原作者と映画人たちの数年間の物語である。 作者の森下典子さんはお若いころからお…

いのちに驚く対話

5 岡田圭 医学書院 副題は「死に直面する人と、私たちは何を語り合えるのか」である。作者は舞台制作活動などを経て神学校を卒業、ニューヨークのホスピス緩和ケア病…

昭和・戦争・失敗の本質

1 半藤一利 新講社 「靖国神社の緑の隊長」の半藤一利である。彼はジャーナリストであり、昭和史、戦争史の研究家であり、作家である。ちなみに妻は夏目漱石の孫、新…

足尾鉱毒事件 一人ひとりの谷中村

149 永瀬一哉 揺籃社 「田中正造と足尾鉱毒事件を歩く」や「田中正造翁日記抄」で、足尾鉱毒事件については読んできた。この本は、それらの知識をぐっと深め、広げ…

人間の証明 交流226日と私の生存権について

148 角川歴彦 リトルモア 東京五輪をめぐる汚職疑惑で逮捕された角川書店の会長、角川歴彦。79歳で拘留され、226日後に保釈されたときは80歳であった。心臓…