対馬の海に沈む

91 窪田新之助 集英社 2024年 第22回 開高健ノンフィクション賞受賞作。 2019年、対馬の海で一人のJA職員が車に乗って海に転落し、溺死した。彼は対…

アーロン収容所

90 会田雄次 中央公論新社 五日間、東北を旅してきた。下北半島をまわって、花巻に出た。下北半島は涼しかったが、花巻は既に暑かった。もう、日本に涼しい場所はほ…

ある小さなスズメの記録

76 クレア・キップス 文芸春秋 梨木香歩による翻訳。梨木さんの本を読んだ後、鈴木俊貴さんの「僕には鳥の言葉がわかる」を読んだので、読書の流れとしてはすごくよ…

僕には鳥の言葉がわかる

73 鈴木俊貴 小学館 「動物たちは何をしゃべっているのか?」で山極寿一氏と対談していた鈴木俊貴の本。彼は若き鳥類学者で、鳥にも言葉や文法があることを発見、今…

南島に輝く女王三輪ヒデ

国のない女の一代記 71 倉沢愛子 岩波書店 「歌わないキビタキ」で紹介されていた本。梨木香歩さんは、あまり知られてはいないけれどとても面白い本をいつも教えて…

ヘタレ人類学者、砂漠をゆく

僕はゆらいで、少しだけ自由になった 70 小西公大 大和書房 学生時代、人類学専攻を目指していた著者は指導教員との飲み会で「自分を壊せ」と諭された。 「人類学…

世界は五反田から始まった

63 星野博美 株式会社ゲンロン 「今日はヒョウ柄を着る日」以来の星野博美である。星野博美は、最初、ちょっと苦手であった。こうありたい、こうでなければという思…

山本彩香 とー、あんしやさ

61 駒沢敏器 スイッチ・パブリッシング 沖縄が好きだ。何度行ったかしれない。沖縄好きの理由の一つは食にある。沖縄の食べ物はおいしい。ついでに泡盛もすばらしい…

羊皮紙をめぐる冒険

59 八木健治 本の雑誌社 ご近所に新しくできた小さな書店で購入。サイン本であった。やったね! グーテンベルクが活版印刷術を開発するまで、多くの書物は「羊皮紙…

魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史

58 森功 東洋経済新報社 日大って株式会社なんだって。学生時代、そんな噂話を聞いたことがある。日本各地に大量の系列高校をもち、あらゆる学部を兼ね備え、数えき…